デュアルゲインや高感度性能の進化で、夜は驚くほどきれいに写るようになりました。ISO 10000でも実用になる。けれど、暗さをすべて明るく均してしまうと、夜が夜でなくなることもあります。
ノイズより、暗さの設計
私たちが考えたいのは、ノイズを消すことより、「どこを暗いまま残すか」です。夜の魅力は、光と闇のコントラストにある。全部を持ち上げるのではなく、街灯や月あかりだけを頼りに、影を影として描く。暗部の粒状感さえ、時に質感になります。
見えないものを、見せる
高感度は、肉眼では見えない世界を写す力です。だからこそ、ただ明るくするのではなく、その場の空気——冷たさ、静けさ、心細さまでを写したい。暗さは避けるべき敵ではなく、描くべき主題のひとつだと思っています。
